日程:2007年9月28日(金)
会場:大阪大学コンベンションセンター
  〒565-0891 大阪府吹田市山田丘1-1 大阪大学事務局内
  http://www.handai-kouenkai.org/convention/index.html
特集:どきどきわくわくインタラクション
発表申込締切:2007年 7月28日(土) 8月3日(金)←延長しました
原稿締切:2007年 8月28日(火) 9月3日(月)必着 ←延長しました

招待講演(11:10-12:10)
菊池誠氏(大阪大学)
「テルミン: 自由で不自由なユーザーインターフェース」

ご案内
インタラクションデザインにおいては、user experience や usage-centered design などに代表されますように、従来明らかになっている課題を解決するだけではなく、埋もれている課題を積極的に発掘、あるいは新たな用途を創造的に提案することも重要となってきています。今回のHCI研究会では、革新的なアイデアによってユーザが今までに体験したことのない、使って「どきどき・わくわく」するようなインタラクションについて、着想、設計、実装などに関する研究発表を募集致します。HCI一般に関わる発表も募集致します。積極的なご投稿をお願い致します。

プログラム
●9:30-11:00 セッション1:わかってどきどきわくわく/認識を利用したインタラクション
(1)Mind Probing: システムの積極的な働きかけによる視線パタンからの興味推定
 水口充(NICT),浅野哲(京大),佐竹純二,小林亮博(NICT),平山高嗣,川嶋宏彰(京大),小嶋秀樹(NICT),松山隆司(NICT/京大)
ユーザの視線からの興味推定は,情報提示システムにおいて提示内容をプロアクティブに制御するために有用である.従来の興味推定手法は「ユーザは興味があるものを注視する」ことを前提としているが,内容理解のために見ていたり,理由なく眺めている状態があるという問題があった.そこで,提示内容の時間的な制御によってユーザが対象物を見比べている状態を作り出す,いわばシステムがユーザの興味を積極的に探る手法を提案する.
(2)インタラクティブな情報提示システムの非装着・非拘束な視線推定
 佐竹純二,小林亮博(NICT),川嶋宏彰,平山高嗣(京大),水口充,小嶋秀樹(NICT),松山隆司(NICT/京大)
大型ディスプレイを用いた情報提示システムにおいて,ユーザの顔や視線の方向を推定し,ユーザの興味や反応を認識することで,イ ンタラクティブなコンテンツの制御を目指している.ここで,訪れたユーザに計測機器を装着させたり,立ち位置を指示することは非現実的であると考えられ,本発表では,パン・チルト制御可能なカメラで撮影した顔画像のみを用い,視線(注目場所)を非装着・非拘束に推定するシステムについて報告する.
(3)ジェスチャ操作を活用する講師や電子作業空間のためのメニューデザインの検討
 前野恭平,藤田誠司(立命館大),木村朝子(立命館大/PRESTO),柴田史久,田村秀行(立命館大)
我々は,広視野ディスプレイとジェスチャを組み合わせた電子作業空間の設計・実装を行っている.本発表ではジェスチャと広視野ディスプレイという特性を考慮したメニューデザインについて議論する.まず,ジェスチャ操作が得意・不得意とする動作について検証し,その知見をもとにしたメニューデザインを提案・検討する.
●11:00-11:10 休憩
●11:10-12:10 招待講演
テルミン: 自由で不自由なユーザーインターフェース
 菊池誠氏(阪大)
●12:10-13:20 休憩
●13:20-14:50 セッション2:どこでもどきどきわくわく/モバイルインタラクション
(4)「魅せる」インタフェースについての考察
 福地健太郎(電気通信大)
人間-コンピュータシステム間のインタフェースの研究においては,主な関心の対象はシステムとその直接の利用者であるユーザとの間のインタラクションにある.システムの評価は主にそのユーザにとって使いやすいか,有効であるかで判断される.しかし,実際にシステムが使われる場面においては,観客や隣で見ている人といった第三者からみた有効性が問われることがある.本稿では特に,そのシステムの仕組や操作手法が第三者に伝わることの有効性について議論する.本稿で取り上げるシステムは,例えば楽器のように,そこから出力される結果に加えてそれを使っている様子を観せるようなものである.楽器においては,演奏者にとって使いやすいインタフェースであるかどうかに加えて,その演奏の様子が観客にとってどう受け止められるかが問われることがある.本稿ではこうしたインタフェースの構築にあたって,その理論や評価方法について議論する.
(5)情報機器利用のための足ステップ文字入力方式
 山本哲也(神戸大),義久智樹(京大),塚本昌彦(神戸大)
情報機器の小型化により,様々な場面で情報機器が利用されるようになっている.従来,情報機器に文字入力を行なう場合は手を用いるが,必ずしも手を利用できる状況とはかぎらない.そこで,本研究では足を使ったジェスチャによる文字入力方法を提案する.加速度センサを付けた靴を利用するだけで,気軽に情報機器への文字入力が可能となる.
(6)GPSカメラ付き携帯電話を用いたユーザ生成型写真地図構築実験
 玉田大輔,中西英之(阪大)
GPS・カメラ付き携帯電話から送られた位置情報付き都市画像を,その位置情報に基づいて地図上の道路沿いに,画像が道路の中央線を向くように配置するシステムを開発した.これを用いて多数のユーザの協働で写真地図を構築する実験を行ない,ユーザ間のインタラクションや,各ユーザの行動,コンテンツがどう生成されていくかを分析し,携帯端末を用いたUser Generated Contentに要求される機能を検証する.
●14:50-15:00 休憩
●15:00-16:30 セッション3:調べてどきどきわくわく/インタラクションの分析
(7)テーブル上における戦略的な協調作業に関する検討
 山口徳郎 (阪大),スリラム サブラマニアン (サスカチュワン大),北村喜文,岸野文郎(阪大)
互いに個人の利益を競い合いながらも,グループとしてある1つの共通の利益を求めるタイプのグループワークとして戦略的な協調作業がある.デジタルテーブルにおけるこのような作業についての文献は少なく,あまり知られていない.そこで我々は,実テーブル上でのグループワークにおける戦略的な交渉について調査し,異なる3つのデジタルテーブルでの行動と比較・検討を行う.その結果,実テーブル上での戦略的な協調作業において,適切なタイミングを図ること,交渉の計画を練るためのEpistemic Action,交渉の価値を評価するプロセスという3つの特徴的な行動が観察された.また,デジタルテーブル上における戦略的な協調作業においても,それぞれのデジタルテーブルにおいて同様の行動が観察され,またいくつかの差異も観察された.
(8)本棚を通した体験共有コミュニケーション支援システム
 三木可奈子,角康之,西田豊明(京大)
"探す","読む","薦める"といった人の知識や興味に関わる体験が頻繁に起こると考えられる本棚周辺でのインタラクションをトリガとして取得した,その場での体験や知識,思い入れといったものをオーサリングし時空間を隔てて提示することで,本棚周辺の体験を介した知識コミュニケーションを支援する.
(9)マルチモーダルインタラクション分析のためのコーパス環境構築
 來嶋宏幸(京大),坊農真弓(京大/日本学術振興会),角康之,西田豊明(京大)
人と人の会話の場でのインタラクション分析を行うためにインタラクション・コーパスを用いる手法を提案する.インタラクション・コーパスとはインタラクションのデータを複数センサ群を用いて獲得し,インデックスを付与しつつ大量に蓄積したものである.本稿では,センサデータ取得環境及び複数データの可視化・分析やコーパス構築の試作・検討を行うためのシステムとその有効性について述べる.
●16:30-16:40 休憩
●16:40-17:40 セッション4:安心してどきどきわくわく/教育・安心のためのインタラクション
(10)イメージリテラシーのレッスン
 伊藤京子,久保田テツ(阪大)
近年,大学における教養教育のあり方が見直されているが,その中で,映像・画像を読み解く力を意識するきっかけを提供することは重要である.本発表では,イメージを読み解く力として,「イメージリテラシー」に着目し,その内容を検討する.そして,大学の授業の中でのイメージリテラシー獲得方法のあり方を検討した後,大阪大学で実施された授業の内容の実施結果より,教養教育としてのイメージリテラシーのあり方を検討する.
(11)大規模災害時における情報提示へのアプローチ
 土方嘉徳,山中努,西田正吾(阪大)
地方自治体や防災センターにとって,大規模災害時の情報収集とその解釈は,意思決定のために必要不可欠である.しかし,大規模災害時には本当に情報が入ってくるのか?,入ってくるのであればその形式はどのような形式なのか?,情報処理プロセスにおいて組織・行政上の問題はないのか?など,情報収集システムを構築しようとしても,容易には想定することができない問題が数多く存在する.本稿では,地方自治体や防災センターにおける情報収集の現状を紹介した後,一つの情報提示システムを提案する.具体的には,獲得した情報の自然言語処理による理解と,組織内の処理プロセスに着目した情報提示方式から構成されるシステムを提案する.


発表募集(締切りました)
申し込み方法
下記内容を記した電子メールを下記照会/申込先までお送りください. メールの題名(subject)の先頭には[HCI発表申込] を付けてください.
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HCI研究会(第125回)発表申し込み

1.申込者/発表者情報
 氏名(ふりがな):
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 原稿依頼送付先(連絡先)
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 電話番号:
 e-mail:

2.発表内容
 発表題目:
 著者氏名とその所属(共著者含む):
 ※同じ所属の人が連続する場合は所属をまとめて下さい.
 ※登壇予定者の氏名の前に○を付けて下さい.
 要旨(200字以内):
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照会/申込先
E-mail: sighci125@sighci.jp (@は半角に置き換えてください)
SIGHCI125担当
主査:中小路久美代(東大/SRA-KTL)
幹事:青木恒(東芝)/加藤直樹(東京学芸大)/河野恭之(関学大)/志築文太郎(筑波大)/水口充(NICT)
担当運営委員:寺田努(阪大)/土方嘉徳(阪大)/中村聡史(京大)